病気退散・健康祈願会
当日はお天気にも恵まれ、檀信徒の皆さまからはありがたいことにお花やお供物をお供えいただき、場内には優しくも荘厳な空気が満ちておりました。

最後には、十一面観音さまの護摩供を厳修し、皆さまの心身の健康と一年間の除病息災を、心を込めてお祈り申し上げました。
病の苦しみと向き合う祈り
お釈迦さまが説かれた「四苦八苦」の中にも「病苦」があります。
どんなに医学が進んだ現代においても、病の苦しみから逃れることはできません。
時に、それは死を連想させ、人の心に恐れをもたらします。
昔の時代ならなおさら。「病気=死」であった頃を思えば、私たちは本当にありがたい時代に生きていると感じます。
けれども、病の前に無力になる瞬間は、いつの時代も人の心に深い影を落とします。
十一面観音さまの霊験
古来、密教僧たちはさまざまな修法を通じて病気平癒や疫病退散を祈ってまいりました。
中でも「十一面観音さま」は、疫病退散・除病のご利益がある仏さまとして、特に強く信仰されてきました。
白山を開いた泰澄大師が、十一面観音さまを祈って疫病を鎮めたという霊験も残されており、
今でも多くの方々がそのお力に救われています。
牛頭天王と薬師如来のご守護
また今回の祈願会では、十一面観音さまに加えて「牛頭天王さま」と、その本地仏である「薬師如来さま」にもお力添えをお願いしました。
牛頭天王は、八坂神社のご祭神であり、祇園精舎の守護神。
古来より「疫病退散」「災難除け」の神として知られています。「蘇民将来之子孫也」の護符伝承でも有名ですね。
伊勢の旅館やおかげ横丁などでも、この護符の文字を見かけたことのある方も
多いのではないでしょうか。
除病延命の御札
当山では、皆さまのお申し込みにより、下記のご利益を願って祈念された特別御札をお授けしております。
- 身体健康
- 無病息災
- 諸病阻止
- 悪病息災
- 疫病退散
- 除病延命
十一面観音さまのご分身としての御札に、薬師如来さま・牛頭天王さまの秘符を入れ、さらに除病に関する秘密霊符も加えてお授けしております。
感染を防ぐのみならず、すでに不調を抱えておられる方にとっても、その症状が悪化せず、心穏やかに日々を過ごせるようにと祈念しております。
健康は、すべての土台です。
病が癒えること、病を寄せつけない身体づくり、そのために神仏の加護を願い、手を合わせることの大切さを、改めて感じさせていただいた祈願会となりました。
皆さまが一年を健やかに過ごされますよう、心よりお祈り申し上げます。
