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一光寺便り

大般若理趣分

毎日修してきた法に『大般若理趣分』というご祈祷がある。大般若経は600巻という巨大な巻数を誇るお経ですが、その心髄をあらわしているのが578巻目の理趣分(りしゅぶん)といい、特に功徳やその験が高いとされております。大般若経には般若菩薩という智慧の仏様と、十六善神や深沙大将という大変強力な守護神がついておられるからです。

このご祈祷ではお経をバラバラと転じて、お経の功徳が詰まった風を受けてもらうのですが、この時に起こる風が般若の梵風と言われていて、この梵風に当たれば様々な魔事や災難からも護られるといいます。

昔、私もご祈祷中に十六善神呪を読んでいましたら、十六善神図が気になりチラッと見てみますと、仏画の中の十六善神達が動いていて驚いたのを覚えています。

当寺院の檀信徒の方でしたら、ほとんどの人が理趣分祈祷のお加持を受けられているのではないでしょうか。そんな沢山の人達を救い、功徳を与えてきた一光寺の理趣分の経本ですが、とうとう限界がきたようです。

ボロボロになってきていたのはわかっていたのですが、なかなか新しい物に変えようと思いませんでした。しかし、ふと新しい物を頼んだ方がいいと思い注文していましたら、とうとう転読中に破れてしまいました。

ずっと助けられてきたこともあり、寂しい気持ちもありますが、新しい理趣分経が届きましたら、古い物はご供養させて頂こうと思います。

南無般若守護十六善神

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